キャバクラにしても、クラブにしても、ラウンジ、はたまたガールズバー等においても、お客さまを呼べるキャストと、お客さんが来た時にお客さんを楽しませる事はできても、なかなか、お客さまを呼べないキャストがいますね。
そしてお客さまを仮に呼べなくても、お店に来たお客さまは、楽しませる事ができるキャストもいます。
もちろん相性という要素もありますので、すべてがキャストの力による訳ではないです。
そして、お店としては、特にキャバクラは、常にお客の数と、キャストの数の最適なバランス調整が生命線のビジネスなのです。
当然過剰な数のキャストが発生すれば、お店は時給だけでも負担になります。
一方お客さまが来たのに、キャストが足りなくて入店できなければ、機会損失になりますし、フリーのお客様に対して、キャストが足りなければ、同じキャストが多くの時間ついたり、時にはずっとついたりする事になります。
お店の事情からすると、女の子をつけているお客様は、なるべく指名のキャストがいる状態で、売り上げ＞費用（キャスト人件費含む）を確保しつつ、
いつフリーの客が来ても、次回からの指名化、もしくは当日の場内指名をとれるような力のあるキャストを、フリーで入ってくる人の数を少し上回る数で、確保しておけるなら、
不良なキャストを抱えず、機会損失を防ぎつつ、フリー客の満足度を高め、指名化につなげていける状態を作れる訳です。
ですから、このキャストの種類の確保と適切な人数の配置が、キャバクラのビジネスの生命線です。
では、お店に必要なキャストというにはどんなタイプなのでしょうか？
若菜が現役の時に出会ったキャストの中から幾つかのタイプを挙げてみたいと思います。
タイプA: 誰からも好かれる、万能型
このタイプのキャストは、フリーでついたお客さまが、どんなタイプでもうまく対応して、いい印象を与えます。
外見も普通以上ですし、聞き上手で、盛り上げ上手なので、お客様にとって、心地いい空間を創造できます。
ですからフリーで、入ってきたお客さまに、この店のレベル感や印象をよく与える意味では、非常に重要な存在です。
一方、あまりにすべてが平均点を少し超えたレベルなので、逆を返せば、強い印象がお客さまには、残りにくいという面があります。
もし何人かついて特に気に入ったキャストがいなければ、指名になる場合もありますが、裏を返せば、他の店にでもいる、いわばここにきて会わないといけないタイプのキャストにはなりにくいのです。
しかしこのタイプのキャストが、ある程度在席している店は、お店の取り回しは楽になりますので、店の規模に応じで一定程度は、必要とされる訳です。
タイプB：少し特徴ある、個性型
このタイプのキャストは、Aタイプに比べると、何かの部分で、個性が目立ちます。
例えば、極端に美人である、話が上手すぎる、ノリが抜群、自分のストーリーを語れる、お酒の飲み方が上手い、エロさをうまく出せる、面白い、○○役（娘、彼女、妹、部下など）のお客様の好きなタイプの何かにうまくはまる、歌が上手い等です。
そして大切なのは、この個性はAタイプより優れているとか劣っているとかではなくて、何かすぐに覚えてしまえる特徴があるという事なのです。
ですから、極端に美人であるという裏返しの、極端にブスキャラでも、このタイプになる人もいます。
さて、このタイプの場合、印象が強く残るので、お客様との相性が合えば、すごく気に入られるケースが発生します。
いわばお客様のエッジがきいている部分と、キャストのエッジがきいている部分が、きちんとはまる可能性があるという事です。
こうなるともうキャストの勝ちです。フリーでついても、場内指名になりますし、連絡先を聞かれて、次回への指名の道も開けます。
要は印象が強く残る、つまり他の店では会えない、この店のこの子としてキャストがお客さまの心に入る訳です。
ただ難しいのは、このエッジがきいている部分があうかどうかという確率の問題です。
ですから、ここが上手くあわないうちに、その個性の部分が前面にでてしまうと、悪い子ではないんだけど、俺にはちょっとというお客さまの反応を生んでしまいます。
しかしこのタイプのキャストを幅広く、そろえておけば、お店全体としては、どこかで客のニーズに合わせれる可能性が高まりますので、
特定のタイプに揃えるという戦略の店もありますが、一般的には、幅広く揃えていくのが、有効な訳です。
タイプC:オンリーワンな、異端型
このタイプは、Bタイプに比べて、さらに個性が際立ちます。美形は芸能人を彷彿させるほどのレベルになりますし、お笑い芸人を彷彿させるような笑いの才能や、和ませる癒しの言葉、視線、振る舞いが、人を引き付けるタイプもいます。
ですから、そばにいて話を聞いてくれさえすれば、日頃の疲れが吹っ飛ぶという気持ちをお客さまに与える事ができる子もいます。
まさにお客さまにとって、オンリーワンな存在になれるのです。
一方、このタイプは、その個性が突出しすぎているので、オンリーワンになる人も、相手によってしまい、万人受けする事はなくなります。
もしかすると、美形は芸能人を彷彿させるほどのレベルなら、誰でもオンリーワンになるのでは？と思われるかもしれませんが、
なぜ芸能人もいろいろなタイプがいるのかを考えるとわかりますが、美形でも突出すると、好みが分かれてくるわけです。
同様に、和ませる癒しの言葉、視線、振る舞いも、相手との相性があるの、だれでも万能的に和ますことは難しくなります。
逆におバカキャラ、おブスキャラでも、これが相手の気持ちにあたりオンリーワンになる事もあります。
このタイプに当たったお客さまは、オンリーワンですから、他の店では満たされないので、必ず会いに来ます。しかも頻繁にきて、お金を落とす確率も高いです。
お店にとっては、ドル箱にできる貴重なキャストです。
ただ、問題点は、マッチングの確率が低くなるので、フリーなどにつけた場合、場内などが取れる率は低くなります。
ですからこのタイプは、お店のカラーや特徴を決める重要なキャストと言えるでしょう。
タイプD:複数特徴を使い分けられるカメレオン型
タイプBのキャストは、お店にとっては非常に強力な武器なのですが、相性の要素が多く出てしまうのが、問題点でした。
しかし経験を積んだ賢いキャストの中には、自分のもっている幾つかの個性を、別々に分類して認識して、相手に応じて一番あう可能性が高いタイプで提示する事が出来ます。
いわばBタイプを複数具備した確率を高める事のできる個性派なのです。
このタイプは、お客さまとの会話や雰囲気から、自分の一番合いそうな個性を取り出し、それを示していきます。
これが生来できるキャストもいれば、学んでできるようになったキャストもいますが、お客さまの心をつかむ確率と掴んだ後、
この子に逢いたいと思わせる確率が、遥かにあがりますから、指名をたくさんとっていく事ができるキャストとなります。
ですから、このタイプのキャストをどれだけ持っているかは、お店の経営の安定度に大きく寄与します。
タイプS:DなのにCになれるカリスマ型
Bの進化系として、いくつかの個性をだせるDを説明しましたが、その個々の個性を他には比較ができないくらい、尖らせる事ができ、
Cのレベルまで上げられるキャスト、これこそカリスマです。伝説的なキャバ嬢は皆このタイプです。
お客に応じて複数の記憶に残る強烈な個性を自然にだせますが、そのレベルがどれも、他では埋まらないレベルに到達しています。
ですから、印象度の強弱と適合確率という二つの課題を同時に解決して、どんな客がきても、忘れられない最高のキャストとなる事ができる訳です。まさにお店の宝となるのです。
まとめてみると・・
これをまとめてみると、こんな図になります。
お店の仕組み
いかがでしょうか？キャバクラというビジネスの仕組み上、女の子の最適な配置が生命線です。Eタイプが何人もいれば、最強ですが、それはそんなにはいません。
ですから、お店は、Dを育成できれば、大成功です。そして店の運営上は、Aを一定程度確保しつつ、育成していく事が重要となります。
キャストはどうすればいいか
お店にとって一般的にはDが、最強ですので、これを目指すことが売り上げアップになります。
そのためにはまずは、自分の中から個性的な部分を認識して、それをうまくお客さまにぶつけて評価してもらう練習をします。
言い換えれば、Bになるのです。
そして、Bから今度はそのバリエーションを増やす、つまりD方向に行く訳ですが、最初はいったんその個性を強めてCを目指してから、バリエーションを増やすのもありでしょう。
個性の深化とバリエーション化、この二つを同時にするのは、難しいので、常に全体のマッピングを考えて、Dを目指してみましょう。
そうすれば、貴女は必ず売れっ子になり、お店からは重宝されます。
そしてこのやり方は、実はキャバクラ業界を離れた時に、必ず貴女を、どんなタイプの人からも、一定程度好かれて、特別に好かれる人も増やしていける、最適な人格開発の方法と言えるのです。
ナイトワークを通じた人間の成長、これこそが、夜の仕事を通じて学んだことなので、是非頑張ってみてください。
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